まるで昭和の香港を思わせるような、退廃的で美しい街・九龍。その中で繰り広げられるのは、どこか懐かしくも不思議なラブストーリー。
『九龍ジェネリックロマンス』は、記憶と愛を描いた異色のSFラブストーリーです。
【作品情報(基本データ)】
- タイトル:九龍ジェネリックロマンス
- 作者:眉月じゅん(『恋は雨上がりのように』の作者)
- 掲載誌:週刊ヤングジャンプ
- 連載開始:2019年~
- 既刊:11巻(2025年6月現在)
- ジャンル:SF、恋愛、ドラマ
【あらすじ】
宇宙空間にもう一つの地球がある時代。
九龍という不思議な街で、不動産会社に勤める主人公・鯨井令子と、同僚の工藤発(くどう・ははじめ)。
どこか既視感のある関係、どこか歪な日常。
やがて令子は自分の覚えていない発との記憶、そして「もう1人の自分」の存在の謎に迫っていく。
【魅力的なポイント】
■ ノスタルジックな未来都市の描写
“未来”なのに“懐かしい”──
そんな感覚を呼び起こす九龍の街並み。
作者の筆致が見事に描くレトロフューチャーな世界観は唯一無二。
■ 記憶と存在を巡るストーリー
物語の根幹には、「自分とは何者か」、「なぜ記憶がないのか」というSF要素が普通のラブストーリーの枠を超えた深さを演出し、読むたびに考えさせられる作品です。
■ 鯨井と工藤の関係性の変化
おだやかで、しかし激しく揺らいでいく2人の関係。
恋愛感情以上に、存在への疑問と信頼が絡み合う、独特のラブストーリーに注目です。
【どんな人におすすめ?】
- SF×恋愛というテーマが好きな人
- ゆっくりと浸るような物語が読みたい人
- 緻密な世界観と美しい作画に惹かれる人
【まとめ】
『九龍ジェネリックロマンス』は、退廃美とSFを融合させた、極上の恋愛群像劇です。
アニメ化によってさらに注目されている本作、今年実写映画も予定されています。
静かに深く心に染み入る“異色のラブストーリー”を、ぜひ一度体験してみてください。
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