「カラオケに行こ。」──そんな破天荒なオファーから始まる、和山やま氏の傑作短編『カラオケ行こ!!』。中学生合唱部部長とヤクザの奇妙な交流を描いた本作は、「笑えるのに、ぐっとくる」と話題を集め、2024年には実写映画化、25年夏に映画化もされました。
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【作品情報(基本データ)】
【あらすじ】
合唱部部長・岡聡実(中学三年生)は、ある日突然、ヤクザの成田狂児から「歌を教えてほしい」という依頼を受ける。成田はカラオケ大会で失敗すれば“死ぬかも”という極道の世界に身を置いており、藁にもすがる思いで岡に頼ってきたのだ。「ヤクザと中学生のカラオケ特訓」という奇想天外なシチュエーションの中で、次第に芽生える奇妙な友情。爆笑と感動が同居する傑作。
【魅力的なポイント】
■ ぶっ飛んだ設定なのに、妙にリアル
ヤクザと中学生がカラオケ!?と驚く設定ながら、会話劇の妙と人間らしさで、読者の心にリアリティを持って迫ってくるのが和山作品の真骨頂。
■ キャラの魅力と関係性
冷静沈着な岡くんと、情に厚く人との距離が近い成田の対比が最高。二人の関係性が少しずつ変化し、読み終えたあとに心があたたかくなる。
■ テンポのよいギャグと間
セリフの間、表情、空気感が絶妙で、くすっと笑えるシーンが満載。一方で、ふとした一言にグッと胸をつかまれる瞬間も。
【どんな人におすすめ?】
- テンポのいい会話劇やギャグ漫画が好きな人
- 人間関係の機微や成長を描く物語が好きな人
- 映画『カラオケ行こ!』が好きだった人
【まとめ】
『カラオケ行こ!!』は、ヤクザ×中学生という異色コンビが織りなす、笑いと感動の青春ドラマです。和山やま氏ならではのセンスが光る本作は、一度読んだら忘れられない、そんな“宝物のような一冊”になるでしょう。
主人公が大学生になった続編『ファミレス行こ!』もどこかでレビュー記事書きます!
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