数学と料理、一見相反するようでいて、「論理」と「感性」が交錯する。
そんなテーマに挑んだ異色の作品が『フェルマーの料理』です。
天才数学少年が料理の世界に飛び込むという前代未聞の設定ながら、人間ドラマと知的快感が見事に融合。
アオアシの作者が描くドラマ化もしたこの作品の魅力をじっくりご紹介します!
【作品情報(基本データ)】
【あらすじ】
数学オリンピック候補だった天才少年・北田岳(きただ がく)は、ある挫折をきっかけに数学の道を諦める。
そんな彼が出会ったのは、カリスマ料理人・朝倉海(あさくら かい)。
料理の世界にも数学があるという朝倉に導かれ、岳は未知の世界・料理へと足を踏み入れる。
料理×論理思考という異端のスタイルで、岳は才能を開花させていく。
【魅力的なポイント】
■ 数学的思考で挑む料理の世界
岳の料理は常に「論理」と「再現性」を重視。
そのユニークなアプローチが、従来の料理漫画とは一線を画しています。
食材の組み合わせや火入れのタイミングなどを、まるで数式のように組み立てていく様子は知的好奇心をくすぐります。
■ キャラクター同士のぶつかり合いが熱い!
レストランや表彰式等会合の食事会を舞台に、才能の異なる若者たちが切磋琢磨します。
彼らの哲学や信念の違いが、時に対立を生み、時に強い絆を育みます。
人間関係のドラマが濃密で、読みごたえ抜群です。
■ 「料理とは何か」を問い直す物語
本作はただのグルメ漫画ではなく、「料理を通して人間を描く」ことに本気で挑んでいます。
結構、挫折して絶望したり、あらたな希望が見え歓喜したりするシーンが多く、夢や挫折に悩むす読者の胸に刺さる作品です。
(小林先生が描く各キャラの様々な表情が絶妙で大好きすぎる笑)
【どんな人におすすめ?】
- 料理漫画が好きな人
- 知的なストーリーや成長物語が好きな人
- 「変わった才能」がぶつかり合う青春ドラマを読みたい人
【まとめ】
『フェルマーの料理』は、「論理」と「感性」という異なる領域が見事に融合した、新しいタイプの料理漫画です。
数学を諦めた主人公が料理で再起し、自分の存在意義を問い直す姿は圧巻。
読むたびに「考えること」の楽しさと、「食べること」の深さを教えてくれます。
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